2013年06月02日

駅間隔のジレンマ

 鉄道事業者によって駅間隔の取り方は大きく異なります。日本一短い駅間隔は土佐電気鉄道の清和学園前駅・一条橋間でその距離わずか84m。一方、JR北海道の新夕張・占冠間は34.3kmも離れています。この差は路面電車・広域鉄道それぞれの意義の違いから生じるものですが、同じインターアーバン方式の鉄道でも異なります。例えば、阪神電気鉄道梅田-三宮の32駅に対し阪急電鉄神戸線同区間は半分の16駅。駅数の差はどのように決定されるのでしょうか?

 鉄道事業戦略では、駅間隔によって以下の特徴があります。

駅間隔が短い 駅間隔が長い
長所 乗客を多く集められる 表定速度を稼げる
建設費・維持費が安い
短所 建設費・維持費が高い
表定速度が落ちる
乗客を集めにくい

 駅間隔を短くすると乗客数を増やせますが、駅の設置コストも馬鹿になりません。開発の進んでいる場所は細かく設置した方がいいでしょう。
 逆に駅を少なくするとどうなるか。駅の設置コストが安くて済むのでその分線路を延ばす事ができます。線路を延ばせばその分運賃収入が多くなります。また、停車する駅が少なくなれば表定速度も稼げますので、とくにモータリゼーションでは乗客数増加に貢献します。人気のない郊外では駅は少なめでいいでしょう。開発したくなれば後から駅を設置すればいいのです。

 話は戻って、阪神阪急の例です。阪神電鉄の場合は元々西国街道沿いで、開通時よりそれなりに沿線人口もあり競争相手も無いに等しいものでした。逆に開通時の阪急神戸線沿線は人は少なく、阪神間の乗客輸送も後発ですのでスピードも重要視されました。鉄道事業戦略においても、それぞれの鉄道事業者は納得の戦略です。

 現実にある鉄道を観察すれば鉄道事業戦略の攻略のヒントが隠されているかもしれません。




posted by ぷーすけ at 21:03| Comment(0) | 鉄道事業戦略
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