2013年06月08日

鉄道とストライキ

 当ブログの鉄道カテゴリでは事件や鉄道史等をメインに記事を書いていきたいと思います。鉄道事業戦略カテゴリとかなり近似しますが、比較的拙作と関係のない内容とお考え下さい。また、公式サイトマップ紹介ページとは違い、ソースはWikipedia等を中心としております。軽い気持ちで読んでもらえれば幸いです。

 鉄道記事一回目はストライキについてです。横断的に纏めたいと思います。



【ストライキ華やかしき頃】
 第二次大戦とその混乱期が終わった高度経済成長期、鉄道ストライキが頻発しておりました。労働者側は賃上げや労働時間短縮等を求めて使用者(経営陣)との交渉の一環としてストライキを行います。

 ストライキが発生するとどうなるか。多くの場合、列車の運行は全面的にストップします。当然ですが運転士もストライキするわけですから。代替交通機関は大変混雑し、学校が休校になるなど、影響は大変大きかったそうです。自動改札が普及する前には集改札ストというものもありました。これは集改札業務に携わる者だけがストライキをし無賃乗車を可能にする事で、乗客に不便をかけず経営にダメージを与えるストライキです。近鉄労組の常套手段であったそうです。鉄道事業戦略のストライキもこれにあたるでしょう。



【順法闘争とは?】
 ストライキは、憲法第28条を元に労働組合法等で保障された権利です。しかし公務員等国民全体の共同利益に重大な影響を及ぼすおそれのある職はストライキそのものが禁止されています。この例外規定は国鉄職員にも適用されました。しかし、国鉄労組は最新流行のストライキをしたい。でも、ストライキをしたらたちまち捕まってしまう。さて、どうしたものか。そこで考え出されたのが順法闘争です。

 例えば、「線路上に障害物を検知したから」という理由で走行中に列車を止めることがありました。その障害物が結局なんだったのかと言えば、勝手に自ら回避するカラスのような鳥だったり。普段は無視されます。このような様々な理由をつけて合法的に鉄道の運行を麻痺させるような手法です。

 特に70年代にはこのような順法闘争が頻発します。特に首都圏ではただでさえ通勤地獄な上に運転本数まで減らされる、利用者にとったら堪ったもんじゃない。堪忍袋の緒が切れた乗客は上尾事件や首都圏国電暴動といった暴動を起こしました。そのエネルギーたるや、車両や駅設備の破壊、職員への暴行までありました。当時の国鉄職員は飲酒乗務をして事故を起こすなど勤務態度が非常に悪かったそうで、その怒りもぶちまけたでしょう。身から出た錆でしょうか。



【最近のストライキ】
 以前に比べて鉄道ストライキはすっかり息を潜めました。昨今は動労千葉など極々一部が行うのみです。
 理由はいくつか考えられますが、労働者の賃金も元をたどれば乗客からの運賃であって、利用者にそっぽを向かれたら使用者・労働者双方にとって損です。以前とは違い、代替ルートが拡充し自家用車も随分普及しました。その事に気付いたのでしょう。上記の順法闘争でも、高速道路網の発達もあり貨物輸送が一気に自動車輸送へシフトし、結局国鉄の赤字額が大きくなる一因となりました。ストライキに発展する前に労使交渉がまとまるよう、両者が努力されているのでしょう。

 平和になったといえば聞こえはいいですが、少々寂しいものを感じるのは私だけでしょうか。




posted by ぷーすけ at 21:07| Comment(0) | 鉄道